こうして未来は繋がっていく―黒猫シロと僕―[完]
<ぼくは、おんなのことこねこがしんぱいで、いっしょにおんなのこのいえまでいきました。
おんなのこは、いっしょうけんめいおかあさんにおねがいしています。
けれど、おんなのこのおかあさんは、「まだうまれたばかりのあかちゃんがいるから、かってあげられないの」とかなしそうなかおでいいました。>
――
香澄が子猫を連れて帰ると言ったのが心配で、俺は一緒に香澄の家まで行ってみた。
香澄の家は、少し前に妹のすみれが産まれたばかりだった。
多分、香澄のお母さんはダメっていうだろうな…。
赤ちゃんがいて、子猫の世話まで出来るとは思わない。
香澄が面倒を見るといっても、子供の手だけで全て事足りるとは思えなかった。