妖温泉へようこそ!
そんな現実逃避を止めて僕は後ろを振り返った、もう足が限界で動けない
自分の体力を無さを恨もう、何せ緊張からか1km程度も進んでない、高校生としては情けなさすぎる。
そんな事を思って居たが振り向いた先にいる化け物を見てそんな考えは一気に吹き飛んだ。
「こんな大きい蜘蛛とか普通いないよな…なんだよこれは…」
結論から言えば振り向いた先にいたのは蜘蛛だった、ただしサイズが酷い…3mは余裕で超えてる…僕の倍以上あるから間違いない。
「ウマソウナ臭イガスルト思エバタダノ餓鬼カ…マアイイ腹ガ満チルナラバ…女子デナイノハ残念ダガ」
蜘蛛さんが喋った、もう色々とわからない状況だ、何かのアニメとかにありそうな状況が今起きている。
逃げたいが足は震えている、でもそんなに焦ってないのは何故だろう?色々と諦めが付いたからだろうか。
「ね、ねぇ蜘蛛さん…僕見ての通り男だし他を探したらどうかな?お腹壊すよ?」
とりあえずお引き取り願えないか聞いてみる、まあお約束的に見逃しては貰えないだろう
「クハハ…馬鹿ヲ言エ小僧、お前ノヨウナ妖ノ臭イヲサセタ獲物ハ滅多ニオラヌ…俺モ腹ガ減ッテイルカラナ、ナニ痛ミハ一瞬…大人シク頭カラバリバリイカレルトイイ」
ギチギチと歯を鳴らしながら笑う蜘蛛さん、なんだかちょっと人間臭さが出ている、さっきから日本語ペラペラなのは気にしない、そもそもこんなサイズの蜘蛛が普通にあり得ない。