重なる身体と歪んだ恋情
その刺激に満足したのか、それともそれが彼女のスイッチだったのか。

動き始める佐和子の身体。

上下に左右に、自分の身体が感じるままに。

徐々に息が上がってきて、私の首に回した腕が力を増す。

指先は私の髪を乱暴にかきあげて――。


「んあぁ!!」

「誰が勝手にイっていいと言いました?」


彼女の身体が達する直前、胸の先端を強くつまみあげてその快楽から現実に戻させる。

本当に躾のなって無いメス猫。


「で、誰が居たんですか?」

「……?」


虚ろな瞳は私の言ってることを理解していないらしい。


「アメリカ通商と誰が居たかと聞いてるんです」

「やっ、あぁ!!」


だから胸の形をぐにゃりと変えるまで掴んでその先端を強く噛めば、佐和子は背中を仰け反らせて、

逝ってしまった。

全く話すらまともに出来ないとは。


「こうも人の言うことが聞けないとはね、佐和子」

「……す、みませ、ん」


息を荒げながら謝罪の言葉を吐く佐和子。

その割りに身体は快楽に浸りきってダラリと私の身体に預けて。

鬱陶しい。


「とりあえず、あなたが汚した私の体を綺麗にしてもらいましょうか」


冷たくそう言い放つと佐和子は小さく「はい……」と頷いて私の上から降り、それから赤い舌を使って綺麗に舐め始めた。
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