重なる身体と歪んだ恋情

あれから。

奏さんは早く帰ってくることもなくて朝だって私が起きたときには家にはいらっしゃらなくて。

普通の日を過ごしてる。

こんなのが普通の日っていうのはおかしいのかもしれないけれど、私にとっては平穏で何も無い、普通の日。

そして、


「今夜はどのドレスをお召しになりますか?」


そんな小雪の声に今日が土曜日だという事に気がついた。
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