重なる身体と歪んだ恋情
夜になっても雨が止む気配はない。

時間を見れば9時で。


「緑川、葛城へ入ってくれ」


別に用がある訳じゃない。

けれと家に帰るには早すぎる時間だから。

緑川は如月と違い理由を聞くことなく「はい」と答えてハンドルを握った。
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