星に願いを


「これ、取るの時間かかるかも…。」


「いっそのこと、髪切っちゃおうか?」とさらりと言う小山内。


相談内容は心的ストレスの悩みから、小山内のように髪の毛にガムが付いてしまってどうしようと駆け込むような、軽いタッチのものまで幅広い。



社員とも親しくなれてとても楽しい。


毎日が充実しているし、やりがいを感じる。



相談員の田中は先月定年退職し、その後新しく入社した年配の看護師・畠山と健康管理室を支えている。




この充実した日々を送れるのも、心の中に悠がいてくれるからだ。


「なんか袴田先生、嬉しそうだね…。俺の髪切りたいの?」


小山内にボソッと言われ、「ごめんなさいっ!」と赤面しながら謝った。


二人顔を見合わせて爆笑すると、小山内が嬉しいことを言ってくれた。


「袴田先生がいてくれて安心だってみんな言ってたよ。それに可愛いしね~。」




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