星に願いを
優しい悠の声がする方に、ゆっくりゆっくり歩み寄る。
そして二人の影は一つになった。
「約束…守ってくれてありがとう。」
背の高い悠がかがめて、星子の涙を指で拭い優しく口づけた。
「色々と全部決着つけてきた。俺、かなり頑張った。」
そう言うと、星子の左手にきらりと光る物を差し込んだ。
「流れ星、取ってきたよ。」
ちょっと照れたように茶目っ気溢れる笑顔に続いて、真剣な眼差しで星子を抱きしめた。
「結婚しよう。」
「はい。」
星子はあふれる涙を止めることができなかった。