星に願いを
しばらくして、兄貴が息を切らしながら公園まで迎えに来た。


どうやら必死に探してくれたのだろう。


その姿を見て、俺は兄貴の言う通り学校に戻ろうと思った。


帰り際、彼女に言った。


「また会える?」


彼女は満面の笑みで、「また会えるよ!」と言って、両手を頑張ってのポーズにしてくれた。


照れくさかったから小さな声で「またね。」と言って、腰の辺りで小さくバイバイをした。


それが彼女との最後の会話だったとは知らず…。





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