星に願いを
美紀の恋
「ほしちゃん、ごめんねー忙しいのに。」


美紀がひらひらと手を振っている。




リハビリが終わった美紀と、病院外のcaféで待ち合わせた。




「ううん、私も話がしたかったから。どう?足の調子は。」


「足は順調よ。松葉杖も取れたし。それより会社の件でしょ?」


美紀は弾んだ声で話を続けた。


「私の推薦だから大丈夫よ。それにほしちゃん以前そんな話してたじゃない。」


心理療法士の事だ。


「私、記憶力抜群でしょ?ねぇ、いい話だと思うよ。」




私がうーんと考えるようにテーブルに肘をつくと、美紀が「もう決まりだよ。」と可愛く微笑んだ。


私の気持ちは無視か…。





でも一番気になっていた事。




それは…。

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