星に願いを
「俺たちのような人間には、俺たちにしかわからない悩みや迷いってあるよな。」
その悠さんの言葉がとても温かく感じて、気が付いたら涙を流していた。
悲しくてではない、毛布にくるまって温まっているような、そんなホッとする温もりに涙が出たんだ。
「あの…悠さんにも、あるんですか?その…悩みが。」
「そうだね。あるかな。今まで色々あったから。」
そうか、きっと悠さんも色々あったんだ。
「でも、君はそのまま笑っていればいいと思うよ。
必ずわかってくれる人が現れるから。」
「悠さんにも…わかってくれた人が現れたんですね?」
悠さんは返事をせず、懐かしむような顔で空を見上げた。