星に願いを
オープン前日




星子が入社して半年。


いよいよ明日から社員食堂や健康管理室がオープンする。


食堂の改修工事や新たな人員の確保・研修など、様々な取り組みの集大成を明日披露することになる。




―ようやくここまで来たんだー


星子は感慨深げに新設された健康管理室の中にある相談室を見渡した。





「袴田さん!」


丁度部屋を出ようとしていた所、悠が出先から戻ってきた。


「お疲れ様です。
いよいよオープン明日ですね。準備は万端です。
あとは明日を迎えるだけですのでご安心を。
…って私、何だか早口でしゃべりましたね。
今更緊張してきた感じです。」


たたみかけるように一気に話した星子に一瞬とまどった悠だったが、すぐに笑顔になった。


「袴田さんがうちに来て半年。あっという間だったね。
君が緊張してるなんて聞いたから、何だか俺もちょっと緊張してきたよ。」


緊張なんてしそうもない悠さんが意外なことを言ったので、プッと笑ってしまった。


「何?意外だと思ったでしょ?」


クスッと悠も笑った。


相変わらず私の心を読める人。


真っ赤になって、はいと返事した。




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