星に願いを
真実
帰り支度を終えると、エレベータに乗った。
普段は押さない地下のボタン。
地下に出るとエレベータの前に悠が待っていた。
「え?バイク…?」
「はい」とヘルメットを星子に渡し、バイクの後ろにヒョイと乗せた。
「君が今日パンツスーツで良かったよ。」
「あの…どこへ行くんですか?」
初めて乗るバイクの後ろ。
あたふたしていると、星子の両方の手首をつかんで、悠の腰に回させた。
「俺の大切な場所。しっかり摑まっていて。」
悠に抱き着く形になった星子は、顔を真っ赤にして背中に頬をつけ目をつむった。