SHIN
4
2週間後のことだった。
「シン、、これ、、。」
少女はマイクロチップのようなものを手に乗せ、おずおずと僕に近づいた。
「何ですか?」
「シンに目をあげたいの。色を見せてあげたいの。
大変だったんだよ。業者のおじさんや、運ばれるロボットからこっそり抜き出したりとか。」
ロボットに改造を加えるのは、もちろん違反である。
「それは違反です。」
「シン、あなたはほかのロボットとは違うのよ。特別なのよ。
ねえ、もうすぐ桜が咲くよ。桜ってとても綺麗だよ。
シンに見せたいの。お願い。」
きっとどこかが壊れていたに違いない。
僕は少女に逆らわなかった。
「シン、目を開けて。」
広がる世界。
白黒だった世界が消えうせた。
白いと思っていたドアは黄色だった。
そして目の前の少女は、色が白く、なんだか急に美しく思えた。
「シン、あなたは特別なのよ。」
心地よかった。
彼女に特別と言われることが。
彼女は細くて、美しくて、とても人を殺すようには思えなかった。
「ほら、わかる?これがオレンジ。」
「キレイですね。」
いつものように、花壇で彼女と話す。
僕は彼女と話すのが楽しかった。
彼女のことをもっと知りたかった。
プログラムに反し、時間が過ぎても花壇にいたり、夜中まで話し込む日々が続いた。
彼女の笑顔が見たかった。
「シン、、これ、、。」
少女はマイクロチップのようなものを手に乗せ、おずおずと僕に近づいた。
「何ですか?」
「シンに目をあげたいの。色を見せてあげたいの。
大変だったんだよ。業者のおじさんや、運ばれるロボットからこっそり抜き出したりとか。」
ロボットに改造を加えるのは、もちろん違反である。
「それは違反です。」
「シン、あなたはほかのロボットとは違うのよ。特別なのよ。
ねえ、もうすぐ桜が咲くよ。桜ってとても綺麗だよ。
シンに見せたいの。お願い。」
きっとどこかが壊れていたに違いない。
僕は少女に逆らわなかった。
「シン、目を開けて。」
広がる世界。
白黒だった世界が消えうせた。
白いと思っていたドアは黄色だった。
そして目の前の少女は、色が白く、なんだか急に美しく思えた。
「シン、あなたは特別なのよ。」
心地よかった。
彼女に特別と言われることが。
彼女は細くて、美しくて、とても人を殺すようには思えなかった。
「ほら、わかる?これがオレンジ。」
「キレイですね。」
いつものように、花壇で彼女と話す。
僕は彼女と話すのが楽しかった。
彼女のことをもっと知りたかった。
プログラムに反し、時間が過ぎても花壇にいたり、夜中まで話し込む日々が続いた。
彼女の笑顔が見たかった。