紫水晶の森のメイミールアン
 あの金色の瞳の青年は『リウス』と名乗った。

 石の家の修繕が済むまでの間、小さなメイミールアンは王宮図書官の施設で入浴、寝泊まりし、きちんとした食事も摂る事が出来るようになり、講義室で立派な学者の講義を受け、一流の教育を受ける事も出来るようになった。

 様々な本を読み独学でも色々な知識を得る事が出来た。

 リウスとは4年の間、図書館で毎日のように会って、いつも図書館の中庭の庭園でお喋りしたり、勉強を教えて貰ったり、時にはこっそり街に出かけたり…。メイミールアンをとても可愛がってくれた。

 だがある日、病気の父親の代理として、官職の手伝いをしなくてはいけなくなったという話しを聞いた翌日から、リウスとはパッタリと会う事は無くなった。

 ずっと……ずっと……会いたいと思ってる人だった。
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