ねぇ、好き。上
「誰?」
「…えっ?…」
後ろには、凛…。
ドキッ…!
「なぁ?」
「えっと…幹也くん」
「あっそ」
「…なっ!」
何よ!
聞いてきたくせに…
あっそって…
「いいよなー。俺も、彼女作ろうかなー」
「え…」
「何?嫌だって…?」
「何よ、勝手にすれば…?」
こういうときに、ちゃんと言えばいいのに…
嫌だ、って。
だけど、言えない。
素直になれたならいいのに…。
素直じゃないあたし。
凛を好きになってから、もっともっと素直じゃなくなってきた…。