ねぇ、好き。上
「おい、泣くなってー」
「…泣いてなんか、ないもん」
「…いや、泣いてるだろ」
「…ばか」
「…」
泣いてるけどさ…
みんなの前で言わないでよ…
恥ずかしいじゃん///
「桃花さ、私の前で凛くんとイチャつくのやめてくれる?」
「えっ?…あ。ごめん、千尋…」
そっか。
千尋も、凛のこと好きだったんだもんね。
いや、まだ好きなのか…。
可哀想なことしてたのに、気付けなかったあたし…。
ばかみたい。
どうして、親友が苦しんでるのわからないの…?
あたし、ばかだ…。
「…」
「…ごめん…」
「いいけど…、今日の放課後一緒に帰ろ」
「うん」
「だから、今日は凛くんと帰れないからね?」
「うん。凛と帰れなくても、家一緒だから大丈夫」
「…」
あ…。
やってしまった。
やってしまったよ…あたし。