ねぇ、好き。上


学校が終わり、家に帰ると…



まただ…




お父さんとお母さん、最近喧嘩が多いんだよなぁ…



「あなたがだらしないから言ってるんでしょ!?」


「はぁ?お前がちゃんと家事やればいい話だろ?」


なーんて、くだらない喧嘩…



な、はずなんだけど…



今回はヤバそう…




「もう、いい」



「え?お母さん!?」
と、驚いて声を上げるあたし。



「桃花、ついてきなさい」


「えっ?ついていくって?」



「いいから、早く支度しなさい」


ついていく…?


支度?



これって、まさか…



ドラマでよくある…



離婚ってやつ…?



え…



ウソ…




「お父さん、いいの!?」


あたしは、お父さんに聞いた。


「あぁ。桃花を連れていくなりなんなりしていいから、早く出ていけ!」


「えぇえぇ、出て行くわよ!もう、会わないから」



「あぁ、俺もだ!」



「さぁ、早く行くわよ」


「ぇ…嘘…やだよ!ねぇ!あたしの気持ちは?」


「桃花はまだ高校生。子供にとやかく言われる必要はないから
ついてきなさい」


「…そんな」



< 79 / 275 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop