ねぇ、好き。上
学校が終わり、家に帰ると…
まただ…
お父さんとお母さん、最近喧嘩が多いんだよなぁ…
「あなたがだらしないから言ってるんでしょ!?」
「はぁ?お前がちゃんと家事やればいい話だろ?」
なーんて、くだらない喧嘩…
な、はずなんだけど…
今回はヤバそう…
「もう、いい」
「え?お母さん!?」
と、驚いて声を上げるあたし。
「桃花、ついてきなさい」
「えっ?ついていくって?」
「いいから、早く支度しなさい」
ついていく…?
支度?
これって、まさか…
ドラマでよくある…
離婚ってやつ…?
え…
ウソ…
「お父さん、いいの!?」
あたしは、お父さんに聞いた。
「あぁ。桃花を連れていくなりなんなりしていいから、早く出ていけ!」
「えぇえぇ、出て行くわよ!もう、会わないから」
「あぁ、俺もだ!」
「さぁ、早く行くわよ」
「ぇ…嘘…やだよ!ねぇ!あたしの気持ちは?」
「桃花はまだ高校生。子供にとやかく言われる必要はないから
ついてきなさい」
「…そんな」