東京へ 〜僕の夢を乗せて
中学生になった敬志は

友達が出来ずクラスに自分の居場所がなく

休み時間は図書室に行っていた


でも部活の剣道が楽しかったので学校を休もうとはしなかった

母はもしかしたら

敬志もいじめに合っているのではないかと思った


それは給食袋の中にチョークが入っていたり

カバンの中には汚れたぞうきんが入っていた

教科書やノートが何回か無くなっていたからだ

でも敬志は

自分がいじめに合っているとは決して言わなかった

母は僕の時と同じように

登校する我が子の背中に「頑張れ負けるな。」

と聞こえないように呼び掛けた

敬志は中学生になり二度の入院をした

それはストレスから来る急性の胃腸炎だった

かなりの痛みを常に我慢し続けていた

母は敬志を休ませてあげたかったのだろう

退院した後も

敬志が学校へ行きたいと言うまで行かそうとはしなかった 

その結果一学期の成績はオール1に近かった

母は笑いが止まらなかったらしい

担任があまり長く休むと成績がかなり下がりますよ

まさにその通りだった

公立の高校は危ないと言われた

人生勉強だけがすべてではないから強きな母だ


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