サワーチェリーパイ
採点結果は、第2位。


あのミスさえ無ければ、1位を取れてもおかしく無いのにと、肩を落とす樹を見て、同じ様に肩を落とす。


「次もあるんだろ? 」
「フリースケーティングがな、そこで盛り返せればいいけど、1位のヤツはロボットみたいに正確だ」
「大変だな、フィギュアの世界も」
「樹は、凡ミスさえ無ければオリンピックに出られるってのに」


次のオリンピックは、1年後。


その代表選手に選ばれるか、選ばれないかで樹のフィギュア界でのポジションが決まる大事な時期。


フリースケーティングでは、ミスをおかさなかったものの、やはり1位には届かず、不本意な結果となった。



< 110 / 293 >

この作品をシェア

pagetop