サワーチェリーパイ
「ご飯ですよー」


ちゃぶ台の前に座り、陽生がお茶碗にご飯をよそう様子を見て、また妄想の新婚家庭へと帰宅する晴斗。


『ただいまー、陽生!
 
 あなたーご飯よぉー
 (はぁと)
 
 おお、そうか。
 ん、今日は味噌汁の
 味が違うな。
 え?愛情が入ってる
 って。
 もー陽生は可愛いなぁー』


「晴斗、味噌汁はあたしが作ったのよ」
「んだよ……」


いつもと変わりの無い味に、肩を落としつつ飲んでいると、陽生は目の前にから揚げの入った皿を出す。
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