サワーチェリーパイ
学校にも現れないと駿府と早瀬から聞いた晴斗は、虹太に相談を始める。


「なあ、やっぱ俺のせいかな」
「そこまで落ち込む事は無いと思うぜ、普通」


マーティンは、マサヨに向けて何か耳打ちをした。


彼は恋愛の達人、こういう時にどうすればいいかは、誰よりも知っている。


「マスター! ローストビーフサンド一丁! テイクアウトで」


オーダーを通したマサヨは、冷蔵ケースを開けて中からサワーチェリーパイを出すと包み始めた。


満足そうにうなづいたマーティンは、アーリオに向けてバイクのアクセルを握るマネをする。


一体、何をしようというのだろうか。
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