サワーチェリーパイ
「Good Luck! 」


マーティンの言葉に送られて行く親友を見ながら、


「何だよ、お前ら何気なく晴斗の手助けして」


不満そうな虹太に、駿府が笑いかける。


「こういう時の仲間だろ、晴斗がようやく見つけた相手なんだ」
「そうそう、確率はほぼゼロに近いけど」


早瀬はいつの間にか書き上げていた数式を、目の前に突きつけた。


「バカだよな、俺ら」
「まあ、計算だけじゃ運命なんて分からないけどね」


駿府は早瀬の手から紙を取り上げて、ダストシュートに投げ込む。


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