サワーチェリーパイ
そんな騒ぎもあり、準備が整った所で5人は用意していたスーツに着替えた。


「馬子にも衣装って言うけど、七五三みたいなのが居るよ、2人も」
「僕達の事ですかね? 」


駿府と早瀬は、紺の金ボタンブレザーに赤い蝶ネクタイを締めている。


彼らにしては精一杯のお洒落なのだが、明らかに浮いているようにしか見えない。


「うわー、アニメのアレにそっくり。見た目はコドモ、中身はガリ勉ってかー」


メガネを掛けている所までよく似ていて、虹太がゲラゲラ笑い出した。


「髪型を何とかしてやろう、そうすればマシに見えるかも知れん」


マスターは坊ちゃん刈りの2人をトイレに連れ込むと、髪型をセットし始める。
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