サワーチェリーパイ
夜明けを迎える男
アフタープロムが終りを告げ、皆が帰り支度に追われている頃、三次は晴斗に声を掛けた。
「後はいいから、陽生を連れてどこかに行け」
「え……でも、悪いから手伝うぞ」
「いいってんだよ、足手まといだし。ホレ! 」
背中を押されて晴斗は陽生の腕を取ると、表に飛び出して行く。
「これからどうする? 」
「えーと……」
ムードに酔いしれて何にも考えていなかった彼は、必死に頭の中で場所を決めようと考えこむ。
『ホテル……なんてムリだよなー、だいたいこの近くにあんのはラブホだけだし。俺、そこまで連れ込む余裕なんて無いっての。つーか、陽生の気持ちが分からないし』
そんな彼の頭の中を読み、陽生は肩をすくめると歩き出した。
「どこ行くんだよ! 」
「いいから来いってば」
逆に行き先を決められ仕方なく付いて行くと、そこは例の『覇闘公園』。
落書きだらけのベンチに並んで腰を下ろし、話すでもなくボンヤリとし始める。
「後はいいから、陽生を連れてどこかに行け」
「え……でも、悪いから手伝うぞ」
「いいってんだよ、足手まといだし。ホレ! 」
背中を押されて晴斗は陽生の腕を取ると、表に飛び出して行く。
「これからどうする? 」
「えーと……」
ムードに酔いしれて何にも考えていなかった彼は、必死に頭の中で場所を決めようと考えこむ。
『ホテル……なんてムリだよなー、だいたいこの近くにあんのはラブホだけだし。俺、そこまで連れ込む余裕なんて無いっての。つーか、陽生の気持ちが分からないし』
そんな彼の頭の中を読み、陽生は肩をすくめると歩き出した。
「どこ行くんだよ! 」
「いいから来いってば」
逆に行き先を決められ仕方なく付いて行くと、そこは例の『覇闘公園』。
落書きだらけのベンチに並んで腰を下ろし、話すでもなくボンヤリとし始める。