サワーチェリーパイ

「いいよな……」
「いまさら、聞くなって」


さあ、いよいよ初めての甘い時間が訪れようというその瞬間に２人の頭の中にある光景がよぎる。


『待てよ、服脱いだら白ブリーフにピチピチＴシャツだろ、それって超笑えないか？　』
『初めてのＨの相手が白ブリーフってそれ、キビしいし。うっ、おかしくなって来た。って言うか晴斗、いつまで胸もんでんだろ』


考えが一致した２人は、静かに体を離すと互いの顔を見合わせて笑いだした。


「ごめん、ブリーフじゃ無理。おかし過ぎて」
「俺もその気になれねえし」


後は、爆笑が続くのみであった。