サワーチェリーパイ
「三次が居ないから、7等分だね」
「ケチケチすんなよ、陽生にデカいのやれって」
「オンナノコ、ケーキスキネー」
「meハオンナノコガスキー」


下らない冗談や、ムダ話で盛り上がるのはこれが最後とばかりに派手に騒ぎ始める彼らを、マサヨや磨朝は微笑ましく見守る。


「あーっ! あたしの分まで! 」
「うるせー、ヤケ食いだよ」


晴斗は陽生の食べかけにまで手を伸ばし、口へと押し込む。


こうでもしないと、やっていられないからだろう。


「もー、最後なのに」
「please lady」


うやうやしく手を付けていない皿を出すマーティン、コーヒーのお代わりを注ぐアーリオ。
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