サワーチェリーパイ
「うるせぇぞ虹太、三次」


ようやく声を上げた晴斗に安心し、凄まじいスピードで走り去る2台の車。


「ったく、どいつもこいつも」


教室にやっと到着すると、窓の外の御花台の校舎をボンヤリとながめる彼に対し、三次と虹太は顔を見合わせる。


「重症だな、これは」
「早く新しいのを紹介しないとヤバイぞ、確実に」
「フーゾクデビューさせてやるか、今日にでも」
「あーハマったら大変だよな、で、どこよ? ヌキヌキ学園か? それともバブルへようこそとか」


店を決める2人をよそに、ため息をついては表を眺める彼。
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