サワーチェリーパイ
「では出席を取る、明石 翔」
「うっす」
「大城 三次」
「へーい」


担任教師が出席を取り始めても、晴斗の意識は遠い世界へと旅立っており、現実の世界に戻ろうとはしていない。


『白ブリーフだって
 よ、陽生のミスじゃ
 ねえ。
 俺のミスだし。
 あんなに盛り上がる
 って知ってたら着替え
 は用意してたよな、
 あー、どこまでやらか
 せばいいんだ。
 ってか、この後どうする? 
 田舎まで追っ掛けてくか?
 それじゃストーカーだ、
 完全に嫌われるっての。
 あ、でもあいつだって
 あのフィギュア野郎を
 追っ掛けて来たんだよな、
 おあいこじゃん、でも
 俺金ねーしな。
 三次のトコでバイトでも
 して貯めるしかねー』


「御園 晴斗! おいっ! 」


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