サワーチェリーパイ
「サッパリしてて、男みたいな子が好きだ」
「へぇー」


軽く流してしまったけれど、心臓はバクバクしていた。


あたしの事だ、絶対に。


普段から樹とは男友達同士みたいに、じゃれあっているし、それに見た目だって背も高いし男顔だから女の子らしくない。


樹は、もしかしたらあたしを好きになっているのかも。


そう考えてもいい。


「じゃあなー」
「またねー」


いつもの様にさっぱりと家の前で別れ、急いで部屋に向かう。


今日のこの言葉を、ブログに残さなくてはいけないから。
< 29 / 293 >

この作品をシェア

pagetop