サワーチェリーパイ
その晩、一睡も出来ずにフラフラと学校へ向かった晴斗。
徹夜明けのボンヤリした頭を抱え、昨日よりも重い足取りで通学路を行く彼に、後ろから声が掛かる。
「御園君! 」
女の子の声、でも、振り返った彼の目に映ったのは、陽生の姿では無かった。
「あのー、メール交換して下さい」
着ている制服で、近くの春秋女子だと分かる。
顔もそれなりに可愛い子で、少し陽生の心が揺れ動く。
「いいよ」
「ウレシー、じゃ、アドレス送ります」
夕べの陽生から受けた『返信ナシ』のショックで、頭がボーッとしている彼は、その気も無いのに取りあえずとアドレスを交換してしまった。
何とも情けない限りだが、彼の無意識の行動で犠牲者が1人増えたのは間違いないだろう。
徹夜明けのボンヤリした頭を抱え、昨日よりも重い足取りで通学路を行く彼に、後ろから声が掛かる。
「御園君! 」
女の子の声、でも、振り返った彼の目に映ったのは、陽生の姿では無かった。
「あのー、メール交換して下さい」
着ている制服で、近くの春秋女子だと分かる。
顔もそれなりに可愛い子で、少し陽生の心が揺れ動く。
「いいよ」
「ウレシー、じゃ、アドレス送ります」
夕べの陽生から受けた『返信ナシ』のショックで、頭がボーッとしている彼は、その気も無いのに取りあえずとアドレスを交換してしまった。
何とも情けない限りだが、彼の無意識の行動で犠牲者が1人増えたのは間違いないだろう。