サワーチェリーパイ
追いかけて御花台に入学したものの、樹は遠征や練習でほとんど学校に来ていない。


せっかくここまで来たのに、肝心の相手が居ないのでは、書く気が起こらないからだ。


前作を、実体験に基づいて書いていただけに、全てを創作で書いて読者を納得させる能力はまだ陽生に無かった。


「ページ数なんですが、18W55Lで400枚でいいですか」
「いいですよー、あ、新規サイト立ち上げの目玉なんで、締め切り早めですけど」
「かまいません」


打ち合わせを終え、喫茶店を出て街を歩く。


制服姿だから、早く部屋に戻らなくては補導されてしまう。
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