お姫様に誓いのキスを2
「…そういえば……。」

口を離し、摩哉に聞く。

「中島さん達は来なかったの??」

「…来たよ。俺は…恋花以外からのプレゼント、興味ないから断った。」

断ったって事は、この勝負は私の勝ちなんだろうか?

「あ、プレゼント!!!」

ハッと思い出した。ケーキしか渡してない事に。

鞄から青い箱を取り出して摩哉に渡す。

「…香水?」

私が渡したのは青いボトルの香水。

「摩哉みたいな香りがしたの。…嫌だった?」

いつも摩哉は香水を付けてない。嫌いなのかも……。

「嫌じゃねー!香水って買おうとしても、どの香りにしようか迷ってしまうから買ってなかったんだ。だから……恋花が選んでくれて嬉しい…。」

自然と重なる唇。

私は仮面なんて捨てた。

仮面なんて無くても摩哉は受け止めてくれるから。
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