それでも好き
「おいー!こら、席に着け」




担任の森川がいつもの怒鳴り声で教室を響かせた。




「・・・担任森川?」




雄介が引きつった顔で呟く。




『そうでしょ・・・』




「お前らに転入生を紹介する。おい、入って来い」




森川が転入生を教室に招く。




「西高から転校してきた高橋だ。自己紹介しろ」




その高橋君が森川の前に立ち、あたしたちに自己紹介をし始めた。




「僕は西高から親の都合によりここに転入してきました。まぁよろしく」




教室中に拍手が響いた。




よく見るとかっこいい方じゃん。




「えぇっと、お前は田中の隣だ。行け」




はっ?あたし!?




「はい・・・」




高橋君はあたしの隣に来て椅子に座った。
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