あの日、アナタに出会えたキセキ~拾われた少女~

「…お前、辛かったよな…」

「えっ…」

俺の胸に顔をつけているから表情が見えないが、驚いたような声が聞こえた。

女の頭をそっと撫でる。

少し傷んでる髪が俺の指の間を通りぬける。

「十分頑張ったよ、お前は」

小さい身体で、"ご主人様"から耐え抜いた。


「だからもう…そんな怯えなくていーんだ」

「っ…」



< 21 / 27 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop