抹茶飴。
なんとなく予想はしていた。

自分の彼氏が女と仲良くしているのは気に食わないだろう。

それも自分より劣る女だ。

わかっていたことに私は冷静になる。

「そんなバカみたいな噂信じてどーすんのよ」

いつものポーカーフェイス。

アンタは別に私の気持ちなんか知らなくていい。

ただ笑っていればいい。

「だよなー!悪かったな!」

そう。そうやってバカみたいに笑っていてくれればいい。

それ以上は私も望まない。



帰り道のコンビニで明日のお菓子を買う。

チョコのコーナーに置かれたカカオ99%のチョコ。

100%なんてあるはずがないのはわかっていた。

家に帰って私はコンビニで買ったチョコをだした。

カカオ99%。

口に入れると想像以上の苦さが口に広がった。

「1%の甘味はどこだろ?」

100%じゃないのに甘さなんて少しも感じない。

私の目から大粒の涙がこぼれた。

もしこれが私の恋なら99%の苦みはアイツと彼女の絆。

1%の極わずかな甘味がアイツが話し掛けてくれる喜びかな?

苦いチョコに苦笑い。

次の日アイツにあげたチョコはミルクチョコ。











アンタは幸せでいて…
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