いつも桜が綺麗です。
お前と出会う前はいつ死んでも構わねえと思っていた。

それが俺の運命ならば潔く受け入れようとな。

でも、お前と出会って初めてお前と共にずっと生きたいと思った。

こんなこというのはらしくねえが、初めて死ぬのが怖いと思ったんだ。

俺の体が日に日に弱っていくのはわかっていた。

だが、お前の泣き顔を見たくなくて黙っていたんだ。

許してほしい。

ただ、俺はそれでも精一杯足掻いて足掻いて生き抜いてきたと、おまえとの日々を過ごして思う。

俺は、本当に幸せで満たされた日々をお前と出会えたことで送ることが出来た。

全部おまえのおかげだ。

俺がもらった幸せの分以上に彩愛がが幸せに暮らしてくれたかどうか、それが少し不安だ。

これでもお前に感謝してるんだぜ。

お前のおかげで俺は最後に幸せな時間を過ごせたからな。

出来ることなら、おまえには後にひきずってはほしくねえから、読んだなら文は全部捨ててくれ。

彩愛、お前に頼みがある。

おまえは俺が迎えに行くまで俺の分まで生きてくれ。

泣くなとは言わねえ。彩愛は泣き虫だからな。

泣いても構わねえが、笑ってくれ。

俺はおまえの華が綻んだような笑った顔が好きなんだ。

もうおまえを直接抱きしめてやることも、直接涙を拭ってやることも出来ねえ。

でも、いつだって彩愛。俺はお前の傍にいる。

それを忘れないでほしい。

そしていつかもう一度巡り合おう。

彩愛、愛している。ずっとこの先の未来も。

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