暗黒組織~グリフォード~
静まり返る部屋、残ったのは目の前の残酷な恐怖に怯えている少女と愉快気に嗤うガスマスクの男。
周りは赤一色になり、その中心ではある少女が倒れていた。
「うそっ・・・・」
「うそじゃないね。うん」
『―――――ブラン?』
ガスマスクの男の方から声が聞こえる。青年の声だった。
「あ、聞こえてた?あの子のケータイくん」
『丸聞こえだ。それより、ブラン?』
「死んじゃったよ。血祭りにしちゃった」
「ぶ、ブラン・・・さん・・・・・」
すでに涙でぐしょぐしょになっている少女に向かって男は答える。
「大丈夫、君もいずれは、こうなるし♪♪」
『ブラン』
「しつこいなぁ、もう。死んだって言ってんじゃ――――」