暗黒組織~グリフォード~
 胸に刺さっていた刀を『引っこ抜く』痛みなど、もう感じなかった。






そして、一撃。








華麗に斜めに下す。ガスマスクの男から、盛大に血飛沫が巻き起こる。バタン、と音を立てて倒れる。





「っ・・・・・・!!!」



ハーマイはまるで『怪物を見るような目』で見ていた。こんな視線はもう、『慣れた』








「血祭りにしてやったぞ?ド三流『以下』」




「何それ、屈辱」







そういって、息を引き取る。最近のは殺しが甘いんだよ。バーカ。




『お見事』




「そりゃ、どーも」




「あっ・・・・あのっ・・・・」




『ん?』




血の海の中にある携帯から声が聞こえる。拾うのは面倒くさい。これからまた、戦わなきゃいけないし。



「いってくる」



「でもっ・・・!体がっ!」




『大丈夫』



二人の声など聞こえないふりをしてドアを開け、『戦場』に向かう。



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