幕末にゃんにゃん【完】
『男っぽくなったと思ったのになぁ……』
着物をつかみながら、ため息をついた。
「総司と斎藤の恩人だとしても、俺はお前をすぐに信じれる人間じゃねぇ……。
怪しい動きをすれば、斬る。それだけは肝に銘じておけ」
土方さんは私を睨みつけながら言った。
まぁ…普通簡単に信じてもらえるわけないよな。
この時代だもん。
私がどこかで雇われた間者だとしてもおかしくないもんね。そんなのお断りだけど…。
土方さんの考えも言葉も理解できる。
「小姓は、新撰組で下の身分だ。しかし、局中法度に縛られることはない」
土方さんの発言を最後に、私は一君に引っ張られながら
昨日の晩を過ごしたあの部屋に戻った。