幕末にゃんにゃん【完】
総司side
姫時ちゃんと一君が去り。
新八たち三人や原さん近藤さん達が部屋を出て、居間には僕と土方さんだけが残った。
「……小姓って立場なら。
もしこの新撰組の立場が危うくなった時すぐに逃がすことができる。
考えましたね、土方さん」
小姓は局中法度に縛られない。
もし逃げたとしても、切腹することもなければ新撰組に追われることもない。
「何のことだ」
一言呟くと、僕の前から去ろうと立ち上がり、襖に手をかける土方さん。
何だかんだいって、あなたはまだ鬼になりきれていない。
本当に優しい鬼だ。