幕末にゃんにゃん【完】
10 ■ もう一人の小姓と対面
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次の日の朝
結局。あいつという方が誰なのかも
飯塚沙友梨って人がどんな人かもよく分からなかった。
一君は
“自分から、あの娘に接触するような馬鹿なことは考えるな”
とあの後言って、私の部屋から出て行ってしまった。
気がかりなことは沢山あるけど。
今は目の前のことで精一杯だ。
『筆よーし。紙よーし。硯よーし』
私は、筆と紙を借りて、江戸に居るお花さんたちに手紙を書いた。
新撰組で暮らすことになったとか
友人に会えたとか
いつか総司たちをお花さんに合わせたいと考えながら筆をすべらせていると
自然と笑みが漏れる。