幕末にゃんにゃん【完】
「もうすぐしたら、松本先生がお見えになる…傷の治療をしてもらえ」
あれ?い、いま松本……って言わなかった?
『ああのぉおぉ!!!!松本先生の下の名は!?!?』
「うおっ……いきなりデケェ声出すんじゃねーよ」
「そんな大声出してたら、塞がりかけてる傷が開くよ?」
支えてくれている総司の腕が私の頬を捕まえてつねりあげる。
いたたたた……。
『すりません……それれ、まつもろせんせいのしらのなまえは?』
「あ?あぁ……良順だ。松本良順先生だ。いつも世話になっている」
松本良順…まつもとりょうじゅん。
『ビンゴ!!!!』
またも大声を出した私の頬を、総司がつねりあげたのは言うまでもない。
ほっぺたが伸びる……。私一応怪我人なのに……。