幕末にゃんにゃん【完】





私と総司が新撰組の屯所につく頃には、太陽はすっかり隠れていた。




真っ黒な闇に包まれる中




屯所の門の前で腕組みをしながら、ドーーンッと構える鬼が一人。




『ただいまです。ひ、土方さん』



にらみを利かせる彼の前に立って、私は深々と頭を下げた。




「お前らには聞きたいことが沢山ある」




声からしてご立腹のようだ。空気が重くて頭を下げるしかない。




チラッと隣に居る総司を見ると、退屈そうに欠伸をしている。




こんな状況で欠伸!?!?




土方さんも怖いけど、あなたも怖いは総司





ため息をつきながらそう心の中で呟いた。





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