幕末にゃんにゃん【完】





『えぇええええ!?今度は私!?』




「わぁ!!な、なんだい

いきなり大きな声なんて出して」



「アッハッハッハ

俺はいいモノを

拾ってきたみたいだな。お花」



豪快に笑う男の人を無視して

私の顔を見る若い女の人

そして、口を開いた。



「……道の真ん中に

ぶっ倒れてたらしいじゃないか。


何かあったのかい?

見れば、変わった着物を着てるし……」




話によると、大柄な男の人。

藤次郎(トウジロウ)さんが

道で倒れている私を見つけて

この家まで連れてきてくれたらしい。




「どうした?俺たちに言ってみな」



黙り込む私に藤次郎さんは

首をかしげながら言った。




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