幕末にゃんにゃん【完】
ここの時代にタイムスリップした私を、
実の娘のように育ててくれた二人。
お花さんからは
裁縫や、料理を習って
藤次郎さんからは
体術と剣術を教わった。
剣術の練習はとても厳しくて
青痣やきり傷をよくつくっては、
お花さんに、
女の子がこんな大傷こしらえて!!
なんてよく怒られたっけ……。
昔のことを考えながら目を細めた。
「京は治安が悪いって言うからね
何があっても、無茶はするんじゃないよ」
私の肩に手を置いて
目線を合わせるお花さんに、私は
コクリと頷いて見せた。