幕末にゃんにゃん【完】





ここの時代にタイムスリップした私を、

実の娘のように育ててくれた二人。


お花さんからは

裁縫や、料理を習って


藤次郎さんからは

体術と剣術を教わった。



剣術の練習はとても厳しくて

青痣やきり傷をよくつくっては、


お花さんに、

女の子がこんな大傷こしらえて!!

なんてよく怒られたっけ……。



昔のことを考えながら目を細めた。



「京は治安が悪いって言うからね

何があっても、無茶はするんじゃないよ」



私の肩に手を置いて

目線を合わせるお花さんに、私は

コクリと頷いて見せた。




< 99 / 291 >

この作品をシェア

pagetop