『はちみつゆず~キミと過ごした時間~』

『じゃぁ、蓮の家まで送るんで。
 乗って乗って。
 あ。帰りはタクシーで
 帰れるよね?』

『うん。ありがとう。』

『どういたしまして。
 俺ができることはそれぐらいだ。』

響生くんの車に乗り込んで、
いろいろ話をしていたら
蓮斗の家に着いた。

『たぶん、
 蓮斗は家にいると思うんで
 …柚姫ちゃん、頑張ってね。
 じゃ、俺は、これで。』

『ありがとう。』

響生くんの車を見送って、
私は蓮斗の家のほうを向いた。

そして、深呼吸した。

かず兄に

『ココで待ってて。』

と伝えると、
玄関のほうに歩き出した。
< 89 / 118 >

この作品をシェア

pagetop