星に願っても…。
「昔々、あるところに…。一人の男の子がいました。」
マサキは震える私を抱きしめながらポツリポツリと話し始めた。
「その男の子にはお友達がいませんでした。
お父さんもお母さんも夜遅くまでお仕事で、いつも家ではひとりぼっち。
でも、そんなとき…。
三人のお友達に会いました。
しっかり者だけど少しおっちょこちょいな男の子。
かわいい女の子。
そして、いつも笑顔でよくしゃべる女の子。ちょっと腹黒いところもあったけど、優しくて頼りになる子だよ。
はじめは、何も話さなかった男の子がいつしか笑うようにまでなりました。
毎日四人で遊びました。
よくしゃべる女の子の家で女の子のお父さんとお母さんとたくさんお話しました。
四人が中学生になった頃…。
しっかり者の男の子とかわいい女の子は突然いなくなりました。星になりました。
数日後よくしゃべる女の子のお父さんとお母さんは事故にあいました。
その二人も星になりました。
残された二人は泣きました。
毎日毎日泣きました。
そんなとき、ある男の人が現れました。
「犯人を一緒に消さないか。」
と言いました。
二人はうなずきました。
二人は闇の掃除人になりました。」