星に願っても…。
「ユウ…。」
「なんかさ…。懐かしいな。リナにユウなんて呼ばれるの…。」
「うん。」
リナ。その名前を呼ばれたのは何年ぶりだろう…。
「あ、そうだ。」
そう言って立ち上がろうとしたユウを引き留める
「ん?」
「ユウは、私たちのこと全部知ってるんだよね?」
「……。」
「いつから?」
「…。」
答えようとしないユウに、問いかけた。
「私たち、いつ逮捕されるの?」
「…!」
「一週間後?3日後?それとも一年後?……やっぱり、今日かな?」
「リナ…。」
「あ、逮捕されるんじゃなくて、殺されちゃうかな…。」
「リナ!!もうやめろ…。」
「あ、でも日本は殺さないのかな?」
「リナ!!」
「うるさい!!」
死が近づくと、やっぱり平常心じゃいられないみたい…。
笑っちゃうよ。
「もう…いいの。ごめんね。いきなり来てこんなこと…。あ、これ。」
小さな小包を渡した。
「なに…。」
「んー。お礼かな?いままでの。」
「いままでって…。」
「あんまり深く考えんな!」
精一杯の笑顔をつくって
ユウの家を後にした。