星に願っても…。
「リナ…。」
倉庫の裏にはリナの姿があった。
手錠で繋がれていてそれをはずすために必死にもがいてるけど…。
「ん!ぅんんっ!!」
「リナ…。もうあいつはいない。」
口をふさいでいたテープを取る。
「ん…っ何言ってんの?!っ早くこれもはずして!死んじゃう!トワが死んじゃう!!」
「リナ…。」
リナの目からは涙がこぼれ落ちる。
「ユウ!!お願い!!まだ、なんにもお礼言ってないの!!全部伝えきれてないの!!」
リナの手首は紫色になっていて血もにじんでて…。
「はぁ…。あぁっもぉ分かったよ!!鍵は?!どこにあんだよっ!!」
「…。」
「黙ってちゃ分かんねーだろっ!!早くしろよ!どこだよっ」
「鞄…。その鞄の中っ!」
鞄をひっくり返して鍵を探す。
鞄の中をもう一度見るとひとつの小さな鍵。
カチャカチャ
「ありがとうっ」
リナはそう言って倉庫の中へと走って消えた。
「あぁ…。もうどうでもいい…。馬鹿だよな…。」
その場にへたりこんで俺は、また…。泣いた。