星に願っても…。



俺は、辞表を出す前、というか、出してからもずっと迷っていた。




これでいいのか。





自分の選択は間違っていないのか…。




でも、今日、今、リナの笑顔を見て、これでいいのかもしれないと思うことができた。






「うわぁ!きれいだね!!」







リナが家の前に広がる海を見て言う。






「おう。そうだな。」






俺らがこれから暮らしていく家は海の前の高台にあるそこそこ大きな白い外壁の家。






「私、こんな感じの家、住みたいなってずっと思ってたんだよね!私には似合わないなってずっと思ってて、誰にも言ったことなかったんだけど、来てみたら、意外と似合ってない?」






あははっと笑うリナは本当に楽しそうだった。







「そっか…。」






あぁ。分かったよ。大野。




リナのこと、本当に想ってたんだな。大好きだったんだよな。







愛してるんだよな。
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